大判例

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東京高等裁判所 昭和54年(う)1215号 判決

被告人 荒川水里

〔抄 録〕

職権をもって調査するに、被告人の原判示各所為は、京葉ヤクルトの取締役という水秀の身分によって構成される商法四八六条一項のいわゆる特別背任の犯罪行為に加功したものであるから、刑法六五条一項により共犯として右商法四八六条一項に該当するけれども、同条項に該当するいわゆる特別背任と刑法二四七条の背任とは、前者の場合は犯人が会社の取締役など商法四八六条一項所定の身分を有する者であり、後者の場合は一般的に他人のためにその事務を処理する者であるとの身分の差によって刑に軽重があるので、京葉ヤクルトの取締役たる身分のない被告人に対しては刑法六五条二項に従い同法二四七条の刑をもって処断すべきであるのに、原判決が被告人に対して商法四八六条一項の刑をもって処断したのは法令の適用を誤ったものであり、この誤りが判決に影響のあることは明らかであるから、この点において原判決は破棄を免れない。

(四ツ谷 杉浦 阿蘇)

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